FISとFiservがCircleと提携し、USDCとFIUSDステーブルコインの銀行システムへの全面統合を推進します。

金融テクノロジーの巨頭FISとFiservは、それぞれCircle Internet Groupとの提携を発表し、ステーブルコインUSDCと新たに発表されたFIUSDを既存の銀行システムに統合することを目指しています。FISは年内にUSDCをそのMoney Movement Hubに取り入れ、銀行顧客に対して国内および国際的なステーブルコイン決済サービスを提供する計画です。一方、FiservはPayPalとPaxosと提携し、FIUSDステーブルコインを立ち上げ、ソラナネットワークを通じてFinxactコアプラットフォームと連携し、1万以上の銀行と600万の商人にデジタル資産サービスのサポートを提供します。この2つの提携は、ステーブルコインが金融サービスの中心に進出することを示しています。

FISがUSDCを決済コアシステムに統合、サービスは年末にローンチ予定 フロリダ州ジャクソンビルに本社を置くFISは、USDCをその「Money Movement Hub」決済プラットフォームに統合することを発表しました。このプラットフォームは、銀行が複数の決済ネットワークにアクセスできるようにサポートしており、将来的にはユーザーがUSDCを使用して、国内および国際的な送金を行うことができるようになります。FISのグローバル企業戦略責任者であるヒマール・マクワナは、ステーブルコインはもはや周辺的なツールではなく、金融サービスのインフラストラクチャであり、顧客の本当の痛点を解決することができると述べました。

FISは、実時間取引と不正防止監視サービスをCircleの分散型アーキテクチャに接続し、銀行に安全で効率的かつコンプライアンスに準拠したステーブルコインソリューションを提供します。FIS銀行ソリューション担当副社長のJim Johnsonは、この協力が金融会社の取引を加速し、コストを削減し、安全性を向上させるのに役立つと述べています。

FISの年間取引量は10兆ドルに達し、Circleが重要な流通チャネルを獲得 この協力はCircleにとって重要な意味を持ちます。FISは世界的な決済ハブとして、毎年10兆ドル以上の取引を処理しており、これによりUSDCの銀行システムにおける浸透率が大幅に拡大します。Circleの最高商務責任者Kash Razzaghiは、FISの金融機関における信頼基盤を活用することで、今回の協力がUSDCの広範な配布と使用を促進すると指摘しました。

FiservはCircleおよびPayPalと提携し、FIUSDステーブルコインをローンチ 別の金融巨頭Fiservもステーブルコイン分野への展開を加速しています。今年6月、FiservはCircleとPayPalと提携し、ステーブルコインFIUSDを発表しました。これは2025年末までにユーザーに開放される予定です。FIUSDはPaxosとCircleのステーブルコインフレームワークに基づき、ソラナネットワークを通じて運営され、他のステーブルコインとの相互運用をサポートし、将来のエコシステム協力の余地を残します。

Fiservは10,000以上の銀行と600万の商人にサービスを提供しており、今回のステーブルコインプランはその膨大な銀行システムを活用して迅速な普及を実現します。最新のFinxactコアバンキングプラットフォームは、ステーブルコイン取引記録、ウォレット統合などの機能をサポートし、銀行アプリケーションとWeb3の互換性を強化します。

FIUSDは、従来の銀行口座を統合して、小規模な金融機関にWeb3機能を提供します Fiservの最高執行責任者タキス・ジョルガコポロスは、「デジタルドル」だけでは不十分であり、重要なのは銀行口座を通じてアクセスする方法だと指摘しました。このプロジェクトの目標は、何千もの中小銀行と信用組合がステーブルコインウォレットと口座の統合を迅速に実現し、暗号技術のハードルを下げることです。

彼はさらに、銀行が暗号金融のトレンドに適応できない場合、大量の顧客を失う可能性があると強調しました。同社はまた、規制コンプライアンスと資本の利点を維持しながら、ステーブルコインによるリアルタイム決済と効率の利点を提供する「デポジットトークン」を支援する方法を研究しています。

エピローグ： FISとFiservが協力してCircleのUSDCとFIUSDステーブルコインの銀行レベルの統合を進めることで、ステーブルコインは暗号圏から伝統的金融システムの核心へと進出しています。これは取引の効率と透明性を向上させるだけでなく、Web3と銀行業務の融合を加速させるものです。