イーサリアムのジャスティン・ドレイク氏、量子コンピューターの脅威を阻止するためのロードマップを発表 | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

• イーサリアム財団の研究員ジャスティン・ドレイク氏がネットワークの長期的な開発に向けた新たなフレームワーク「リーン・イーサリアム」を発表した。
• これは、プロトコルの設計を簡素化するとともに、将来の量子コンピューターがもたらすセキュリティリスクへの対応を目指すものだ。
• 7月31日にイーサリアム財団のブログで公開されたこのロードマップは、ネットワークのベースレイヤーにおけるシンプルさ、セキュリティ、そして効率性を重視している。

イーサリアム財団（Ethereum Foundation）の研究員であるジャスティン・ドレイク（Justin Drake）氏がネットワークの長期的な開発に向けた新たなフレームワーク「リーン・イーサリアム（Lean Ethereum）」を発表した。これは、プロトコルの設計を簡素化すると同時に、将来の量子コンピューターがもたらすセキュリティリスクへの対応を目的としている。

7月31日にイーサリアム財団のブログで公開されたこのロードマップは、ネットワークのベースレイヤーにおけるシンプルさ、セキュリティ、そして効率性を新たな重点として示している。

リーン・イーサリアムは、イーサリアムがトランザクションを検証し、データを保存し、自らを保護する方法について、簡素化されたアプローチを提唱し、複雑さを軽減することでミニマリズムを追求している。

ドレイク氏によると、その目標はイーサリアムのコアプロトコルの保守を容易にし、最終的には長期にわたってより堅牢なものにすることだという。

セキュリティは、この提案の大きな推進力だ。ドレイク氏は、現在広く使用されている暗号ツールを最終的には破る可能性があると考えられている量子コンピューティングによる脅威に対して、積極的に防御する必要性を強調している。リーン・イーサリアムは、ポスト量子署名スキームへの移行を概説し、これらの新興技術に直面してもイーサリアムの安全性を維持するための基盤を築く。

「我々は新たな時代の幕開けに立っています。一秒間に数百万のトランザクション、量子攻撃者。イーサリアムは極限のパフォーマンスと妥協なきセキュリティ、そして分散性をどう融合させるのか」とドレイク氏は記している。

｜翻訳：CoinDesk JAPAN
｜編集：井上俊彦
｜画像：Shutterstock
｜原文：Ethereum’s Justin Drake Unveils ‘Lean’ Roadmap to Fend Off Quantum Threats